単行本1~3巻の頃のヤングジャンプに於ける『わたしの沖田くん』の解説
♠ 琴と総一のズッコケ学園ラブ・コメディ
入学以来、女生徒にふられっぱなしの沖田総一くん。ところが、幼なじみで美人の琴ちゃんが、同じアパートに引っ越してから、秋色の学園生活がバラ色になった!? 心優しい琴と、ズッコケ総一のユーモラスな学園ドラマ。
引用:集英社 "YOUNG JUMP"
『わたしの沖田くん』について
『わたしの沖田くん』は、野部利雄の初めての連載作品(連載数180回)で週刊ヤングジャンプに1980年(昭和55年)2月7日発売の通巻17号から1984年4月19日号にかけて『週刊ヤングジャンプ』(集英社)に連載された大学生活を舞台にした学園ドラマです。主人公の沖田総一とヒロインの沢村琴が毎週ドタバタ騒ぎをおこして連載は進んでいきます。原町田大学に通う沖田総一の住むアパート(和光荘)の隣室に、ある日女性が転居してくる。翌日クラブ対抗のソフトボールの試合中に幼馴染の沢村琴と5年ぶりの再会をはたした。帰宅時、隣に引っ越してきたのが琴だとわかり、ここから和光荘を中心にした総一と琴の学園生活が始まります。はじめ総一は女性にフラれてばかりでしたが、まじめな性格や子供っぽいところが母性本能をくすぐるのか時折女性に言い寄られ、琴をヤキモキさせます。一方、琴は『女の子だから』と型にはめられることが大嫌いで、自分の生き方を見つけるために親が決めた短大を中退し四年制の原町田大学に、総一から一年遅れで入学してきた努力家です。四年制大学の入学に反対の両親とケンカをして家を飛びだしていたが、後に手紙を送り仲直りをしています。昭和の雰囲気の中で2人の微笑ましくも、もどかしい関係が描かれていく学園ドラマです。 途中で時代劇やSFの話になるときもありましたが、最終的に2人は結婚をしてハッピーエンドで最終回を迎えます。
連載が開始したとき私は中学2年生、思春期真っ盛りで『わたしの沖田くん』の虜になってしまいました。現在50代後半ですが、未だに『わたしの沖田くん』に対する情熱はさめやらぬ状態です。と言うことで非公式では有りますが『わたしの沖田くん』に対する所見や思いを綴っていきたいと思います。
※最終回以降のアナザーストーリー も文章で投稿していますので、よろしければ下記をクリックくだされば幸いです
↓↓↓
↓ YouTube版 ↓
今のAIを使用して『わたしの沖田くん』のテーマソングを作ってみました。
作詞はAIとの合作で曲名は『運命のいと』です。
2023年に総一と琴が暮らしている宇都宮市に行ってきました。その時の動画をアップしていますのでご覧下さい。
↓ YouTube版 ↓
『わたしの沖田くん』のPVです。令和風 琴さんも登場します。
↓ ↓ ↓
琴さんの学生時代の動画を作ってみました。
↓ ↓ ↓
キリンラジオ劇場・ラジメーションコンサートについて
・ニッポン放送(1242KHz)「キリンラジオ劇場」 月~金 夜11時32分よりラジオドラマ版 「わたしの沖田くん」 が放送されました。
私は当時、地方に住んでいた都合でニッポン放送がほぼ聴こえませんでしたが、何とか外で受信していました。話の内容は単行本3巻のお見合いの話だったと記憶しています。カセットテープに録音していましたが、探しても見つかりませんでしたが、出てきたらどこかで公開したいですね。
引用:集英社 "YOUNG JUMP"
・「創刊2周年記念祭り」のラジメーションコンサートが600名以上のファンを集め開催された。ガラスケースに入った声優が3面のスクリーンに映し出された総一と琴を演じた。音声はFM電波で飛ばしラジカセで受信しヘッドフォンで1人聴くスタイル「21世紀コンサート」であったらしい。琴役「高坂真琴」・総一役「水島裕」・ナレーション「富山敬」であった。1981年5月17日(日)東京 草月ホールにて開催
このコンサートは、映像から推測すると第一巻の『幼なじみはお年頃』の総一と琴の再会を題材にしたコンサートと推測されます。
引用:集英社 "YOUNG JUMP"
引用:集英社 "YOUNG JUMP"
引用:集英社 "YOUNG JUMP"
登場人物
〇沖田 総一
本作の主人公。原町田大学(小田急線鶴川駅近隣に所在との設定)経済学部政治学専攻の学生で、よく深夜などに自室で友人と麻雀をしており典型的なやる気のない大学生であった。また深夜に麻雀をしていたときに隣に越してきた琴(まだ隣が総一とは知らない)に大声で苦情を言われた。これ以降、夜には部屋で麻雀をしないと琴と約束をしたようである。設定の一部は筆者の野部をモデルにしている(原町田大学のモデルは、野部の出身校である和光大学であり、総一の出身は野部の出身地である宇都宮市をモデルにした北関東の「U市」である。また作中に総一が琴の実家に電話するときの電話番号から2人の実家は宇都宮市鶴田町・砥上町辺りと推測される)。おっちょこちょいだが心やさしく真面目な一面も時折覗かせるため、以外と女性に言い寄られることがあり、また作中で多くの女性と偶然に口づけを交わしている。
〇沢村 琴
短大を中退し、原町田大学文学部史学科に総一から一年遅れで入学してきた女子学生。総一とは昭和44年9月の小学四年生の時に同じタイミングで転校をしてきてからの幼なじみである。その当時から総一は泣き虫の琴をかばうことが多く、また琴も何かと助けてくれる総一を気にかけており、一緒に宿題をするなど大変仲が良かった。中学時代でも明らかに琴が総一に好意を持っており、いたずらをした先生に剣道で叩きのめされた総一をかばうため、先生にかみつく一幕もあった。(総一の初恋の相手はその先生である)総一とは中学の卒業間近に父親の転勤で転校して以来5年ぶりの再会となった。現在では再び実家はU市(宇都宮市)に戻っており、偶然にも総一の実家の隣に琴の実家が引っ越してきた。お互いの自室も2階部分で向き合っており、窓越しの会話は言うに及ばず、時には窓を飛び越えて行き来することがある。作中では、琴が手を伸ばして総一の部屋の窓を開ける描写があり、かなり家同士が接近していると思われる。琴自身は幼なじみの総一に明確な恋愛感情に気づいていないようであるが、他の女性と総一が仲良くしていると必ずと言っていいほど嫉妬や怒りを爆発させており、また総一が帰宅しないときなどは徹夜で待っていたりもする。他の女性と総一が肉体関係を持ったと勘違いしたときなどは、部屋に引きこもり泣き続けることもあった。この様にストーリー全体から見ると総一一筋である。また総一が琴にちょっかい(お触り)をすることが多々あるが、必ずどこからともなく金槌が現れ総一を撃退する。ただ直ぐに通常の態度に戻る事から本心は嫌がっていないようである。またこのトンカチがどこから現れるかは不明である。(広告ではハンマー) 第一巻の作中に『がんばれ!琴ちゃん』驚異!必殺ワープトンカチ‼とある。
また身長は156㎝ スリーサイズは、B84 W62 H88で、体重46,5kgです。
原町田大学の身分証明書には「文学部 史学科 五四 H 0二0二」と描いてあるので昭和54年入学になります。詳しくは文学部史学科の日本史専攻です。
生年月日については、昭和44年9月に小学四年生で転校してくる事と、最終話の20巻で琴の誕生日が春と分かる描写があることで多分3月生まれと推測されます。転校の学年から計算して1960年(昭和35年)3月生まれで2024年(令和6年)の年齢は64歳となります。ガ~ン
年譜(必ずしもヤングジャンプの掲載と一致しない場合がありますが、時系列から計算するとこの様になります)
昭和35年(1960)0歳 3月誕生
昭和38年(1963)3歳 幼稚園入学
昭和41年(1966)6歳 小学校入学
昭和44年(1969)9歳 9月に転校入学(四年生)
昭和47年(1972)12歳 中学入学
昭和50年(1975)15歳 中学卒業直前で引っ越し及び高校入学
昭和53年(1978)18歳 短大入学及び中退
昭和54年(1979)19歳 原町田大学入学(ゼミ対抗のソフトボールで再会♡)
昭和55年(1980)20歳 わたしの沖田くん連載開始
昭和58年(1983)23歳 原町田大学卒業
昭和59年(1984)24歳 総一と結婚 (原作では在学中、二人とも留年したのか!!)
昭和60年(1985)25歳 娘の敬子出産(次年度の可能性有り)
令和06年(2024)64歳 (o゚▽゚)o
※最終話家族で和光荘を訪れたのは、娘の敬子ちゃんが中学生か高校生かの微妙な年齢ですので、平成12年(2000)の琴41歳あたりではないかと思われます。
昭和44年9月に琴と総一は同時に小学校転入
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
※NEW 名前の由来について
今回は、主人公の名前についての考察です。作者の野部利雄先生は雑誌のインタビューの中で主人公の名前は、歴史上の人物をヒントに命名したと仰っていました。と言うことで総一と琴の名前について考えていきたいと思います。
主人公の沖田総一については、新撰組の沖田総司からと考えられます。これは誰もが思うことと思いますがヒロインである沢村琴は、誰からなのでしょうか?
今はインターネットがあるので沢村琴と打ち込むと、ある人物がヒットしました。それは澤村琴所という彦根生まれの人物でした。ん・・・男!!と言うことで澤村琴所が彦根で開塾した「松雨亭」 の跡地に行ってみることにしました。車に乗って2時間あまり現在の彦根市葛籠町 に到着しました。ナビゲーションにも出ていたので案外簡単に目的地に到着すると、以外と工場の敷地内にあるような状態でした。澤村琴所はこの地で塾を開き多くの人材を輩出した1600年代の人物でした。ウィキペディアでは「沢村琴所」でヒットしますので、詳しく知りたい方はホームページをご覧下さい。
※NEW またキャラクターとしては、山内一豊の妻(千代)を参考にしています。
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
単行本3巻で先輩のみのりさんと相談したときの一コマです。「あたし今 交際している人がいるんです」と切り出す琴。
みのりさんは、「それも・・・沖田くん以外にだろ・・・・・」
琴「はい・・・・」
ここで分かることは、交際には色々な定義がありますが、琴が見合い相手と男女交際していると同等に総一とも男女の仲で交際をしていると言うことになります。琴は総一に対する気持ちを本当は分かっているが、学業の為か鉄壁の守りの為か表に出さないようにしているのかもしれません。でも20巻では堂々とデートを公言して恋人、そして結婚へと進んでいきます。
琴と総一の実家について
琴と総一の実家は宇都宮市にあります。これは作者である野部先生の故郷が宇都宮だからと思われます。総一の実家は小学校四年生に引っ越してきてから場所は変わっていません。後に隣の空き地に琴の家族が引っ越してきます。※1(それまではどこに住んでいたか不明ですが、高校時代や短大時代の友人と東京で会うことが多いので、東京都かその近郊と思われます)琴の実家は総一の実家に比べて凄く立派でけっこうな資産家ではないでしょうか。部屋については以前にも書きましたが琴と総一の部屋は、二階にあり部屋同士も横並びで窓の位置もぴったりと合っています。窓に沿ってお互いのベットが並んでいる状態なので和光荘の暮らし以上に二人は接近しています。(壁が無ければ並んで寝ているような状態)しかし、お互い嫌であればベットを離すなど色々なことが出来そうですが、何もしないところを見るとやはり二人は相思相愛の関係だと思います。
※1 1999年の読み切りで琴は北海道に引っ越しています。
総一が跳ぶ
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
一升瓶を持って琴も跳ぶ
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
近すぎていびきも聞こえそう
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
総一の実家の住所は宇都宮市
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
琴の実家の電話番号0286(48)
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
現在の電話番号028(648)付近の地図です
引用:Googleマップ
向かって左が琴の家です
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
総一の部屋を覗き込む琴!!
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
琴が運転したオートバイ
琴は本文の中でオートバイを運転したことがあります。無免許で直ぐに転倒してしまいましたが、そのオートバイはホンダXL250Rでオプションのフロントオーバーフェンダー付です。250ccのシングルエンジンのキックスタートなので、普通の男性でもなかなかエンジンを掛けることが大変ですが、琴は一発でエンジンを掛けることが出来ました。これには驚きです!
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
現物写真は『バイクセンサー』様を使用させていただきました
☆NEW 琴の気持ちは決まっていた!!のか
当時YOUNGJUMPに掲載されていた第19話『総一のいじけメ一杯の巻』の表紙で、琴が総一に対する心情が書いてありました。なんと表紙には作者の野部利雄先生のコメントが書いてありますが、そこにはこんな文章が書いてあります。『総一の心ひとつで決まるのになぁ』この回のストーリーは、琴が別の男性と見合いをして良い雰囲気になり総一が慌てたり落ち込んだりする話です。しかし表紙に作者が書いている通り、総一が琴に告白すれば琴も受け入れて晴れてカップルに成ると読み解くことが出来ます。作者の考える『わたしの沖田くん』の中では相思相愛の二人ですが、総一は奥手で、琴はいつまでも総一からの告白を待っているのだと思います。現に他の話では、琴にお金を借りる為に「愛してる」と告白するシーンがありますが、それを聞いた琴は驚いたり照れたりと決して嫌がりません。まぁ、この回で二人が結ばれたら単行本3巻で話が終わってしまいますから仕方がありませんね。
えっ‼琴が喫煙
家庭教師のアルバイトでませた男子高校生に手を焼いた琴が総一にたばこの吸い方を教わり、悪ぶる演技で高校生を脅そうとしましたが直ぐに演技がばれてしまった。清楚で真面目な琴が見せた珍しい喫煙シーン。
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
わたしの沖田くん13巻より
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
2人の親密度
誰に聞かれても、お互いに幼なじみとしか言わない2人。端から見ると恋人と言うより夫婦にしか見えません。そんな2人のキスシーンを抜粋してみました。こうやって見ると結構キスしていますね。琴もまんざらじゃ無いみたいですね。
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
琴の年代別の姿
小学生の時から可愛かった琴、単行本の中から年代別に抜粋してみました。
小学校の夏休みの時の琴です。四年生の9月に転校してくるので翌年の五年生の時の夏休みだと思われますので年齢は十歳です。池で溺れた総一を助けた命の恩人で、この時から総一は琴に頭が上がらなくなったらしいです。
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
中学2年生、琴が十四歳の時です。ストーリーを読むと分かるのですが、思春期の琴は総一に対して確実に恋愛感情を持っています。三年生で総一と別れて転校していくときはかなりの出来事が有ったと思います。それを題材にしたストーリーを書きたいですね。
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
謎につつまれた琴の高校時代、テニス部に入部していたことしか分かりません。まだ髪はショートカットで少し痩せていますね。卒業アルバムの写真ですので十八歳と思います。学校名は中原高等学校3年B組で20期生になります。場所は横浜あたりかもしれません。
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
これまた謎につつまれた短大一年生の時の写真。友人曰く「恋愛未熟児で鉄壁の守りの琴」らしいです。年末までに中退しているので、たぶん十八歳。高校時代に比べて少しふっくらしている印象です。
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
原町田大学一年生の時の琴です。また春になっていないので十九歳の時と思われます。ストーリーが進むにつれて風貌がドンドン変わっていきますが、最初の琴の作画が私は大好きです。と言っても総てが好きなのですが!
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
和光荘
総一と琴が学生生活で過ごしたアパートで部屋の造りは6畳一間トイレや浴室はない。その他押し入れが1畳・廊下が1畳・玄関0.5畳と台所0.5畳の合計9畳の大きさである。総一と琴の部屋の造りは左右対称で壁も薄く、琴の部屋にいても総一の部屋に掛かってきた電話の音が聞こえるほどである。描写はないが廊下を挟んだ反対側に共同トイレと洗濯場があると思われる。デビュー作の『沖田総一くん恋すの場合』に出てくる和光荘には、トイレ配管のような描写があり、場所は玄関に入って直ぐ真向かいがトイレの場所になり(下図参照)押入は半畳の大きさしかないことになる。これでは押入に布団をしまうときに冷蔵庫が邪魔になり使えなくなってしまうので共同トイレの設定になったと思われます。"『わたしの沖田くん』10巻で琴が玄関からトイレに向かう描写があります" 風呂に関しては相模湯という銭湯に2人でよく出かけているようである。また総一の部屋の外扉は描写によって右開きや左開きにコロコロと変わります。
作中では2人が出会った和光荘が舞台になる話も多く、最終話では結婚した総一と琴が娘をともない和光荘を訪れ、「泣いたり笑ったりしたこの部屋が、これからも輝ける季節を見続ける」と琴が話し最終回を迎える。最後の最後に総一と琴と和光荘の絵が描かれているので、作者は和光荘にかなりの思い入れがあると推測される。現に作品中でも総一の部屋の向かいは、野部と言うむさい漫画家が住んでいた事になっている。また琴が実家へ帰省中に総一は勝手に琴の部屋に入って栓抜きを拝借したが、部屋を出るときたまたま帰省した琴に泥棒と間違えられカバンで叩かれてしまいます。しかも琴のセリフで和光荘の驚きの事実が判明します。琴が行った言葉は「それに部屋のカギが同じだったからって・・・」そうです和光荘の部屋のカギは総て同じで、どの部屋のドアも開いてしまうらしいのです。いくら昭和でもこれは問題だな~。
和光荘の住所については〒194 町田市原町田☆-7-3と読み取れる描写がある。☆についても記載があるが伏せておきます。
現在の和光荘の場所には、大きなマンションが建っています。Googleマップより
“わたしの沖田くん第6巻『沖田総一くん恋すの場合』より引用”
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:Googleマップ
沖田総一くん恋すの場合の和光荘には外壁に配水管らしき物が描かれています
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
和光荘の部屋のカギは総て同じ!!!
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
和光荘には焼却所が有った(゚Д゚) 住所は原町田なので町田駅のすぐ近くです。こんなところで野焼きが出来るとは時代を感じますね。
琴が出した火事について
単行本10巻で、総一と喧嘩した琴が1人でテンプラを揚げようとして油の鍋に布団をぶつけてしまい台所が燃え上がる事件があった。たまたま美人のセールスで高額な消火器を買わされた総一が駆けつけ無事鎮火をして仲直りをしたことがあった。この事があってか、17巻では琴と総一のドアの間に消火器が設置されたようである。
単行本10巻より
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
単行本17巻より
引用:野部利雄 "『わたしの沖田くん』"
わたしの沖田くんの原型作品
「わたしの沖田くん」の原型になった『沖田総一くん恋すの場合』である。このデビュー作の中で主人公の沖田総一は言うに及ばず、友人やアパート(和光荘)など後の『わたしの沖田くん』の元となる設定が随所に見られる。
野部利雄先生のデビューの過程は下記の通りです。(当時は大学2年生だそうです)
『沖田総一くん恋すの場合』について
これは作者のデビュー作であり『わたしの沖田くん』のプロトタイプとなった作品です。
★1979年5月3日 脱稿
大学入学以来6本目の作品で、5本目からはほぼ1年ぶりのもので、当時ネーム(セリフ)から完成まで、2か月半もかかりました。
★同年5月17日 持ちこみ1回目・・・「没」
かったばかりの『ヤングジャンプ』創刊号をよみながら、集英社の前を通りすぎて、となりの大きい方のビルへ・・・・・・。結局、ダメ!!
★同年7月19日 投稿
『ヤングジャンプ』第5号の発売日、第1回月例賞の発表をみて「へえ~、5人も受賞してら。なんて気前がいいんだろ。応募規定枚数もおなじだし、俺も出してみよ~かな。どうせダメでもともとだし・・・」とかいろいろ思い、その日の夕方投稿。
★同年8月16日 第2回月例賞佳作!!!
その日は、前日大学のOB会で朝帰り。眠い目をこすりながら、駅の売店で発表がのっている『ヤングジャンプ』第7号をかい、腹かへったので近くの牛丼屋に『ヤングジャンプ』をペラペラめくりながらはいろうとした時、月例賞の発表ページをみて、一発で目をさまし、つい気が大きくなり牛丼の大盛りとみそ汁、おしんこをたのんでしまいました。
“わたしの沖田くん第6巻『沖田総一くん恋すの場合』より引用”
でも表紙に出てくる由紀ちゃーンて誰でしょうか(笑)
ストーリー漫画研究会 ぷあこーぽ
ぷあ9『かけだし漫画家残酷記』の中で大学在学4年生でデビューし当時一日5時間以内の睡眠で一日中部屋でペンをはしらせていることが語られています。また基礎が出来ていないままデビューをしたことを逆手に取り、従来にない作品を生み出すと考えているが、考える時間があるなら少しでもペンをはしらせる毎日を過ごしているらしいです。また『沖田総一くん恋すの場合』はヤングジャンプに先駆けてぷあの中で掲載されています。
ぷあ9 発行日1979年12月16日
引用:『ストーリーマンガ研究会ぷあこーぽ 』
ぷあ8 発行日1979年7月28日
引用:『ストーリーマンガ研究会ぷあこーぽ 』
スポーツニッポン 昭和55年12月18日の広告
"『わたしの沖田くん』野部利雄"
おんな心は読み切れない。沖田くんは琴ちゃんにふりまわされてーーーーーーー。
幼なじみで、ときめきラバーズ。そんな二人のほんわかラブ・ストーリー。『わたしの沖田くん』
男と女がいれば、
喜劇と悲劇のリャンメン待ち。
きょうもまた、可愛いあの娘の
ハンマーが飛ぶか。
引用:『スポーツニッポン 』
『花と嵐がいく!』
1979年、ヤングジャンプ『沖田総一くん恋すの場合』で月例賞佳作を受賞する前に、第18回手塚賞佳作を『花と嵐がいく!』で受賞しています
殆ど資料がなく幻の作品となっています。登場の女学生がどことなく琴さんに似ていますね。
引用:『ぷあ 10号』